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基礎から臨床への「橋渡し研究」強化を―文科省作業部会(医療介護CBニュース)

 文部科学省の「がん研究戦略作業部会」(主査=垣添忠生・国立がんセンター名誉総長)は3月16日、「がん研究の現状と今後のあり方について」と題する中間案を取りまとめた。案では、同省が支えてきたがんの基礎研究に一定の評価を示しつつも、臨床研究へのつなぎが不十分とし、基礎から臨床への「橋渡し研究」の早急な強化が課題だと強調している。

 作業部会は、文科省として総合的・戦略的にがん研究を推進するための今後の方策について検討するため昨年7月に設置され、これまで6回にわたって討論や若手研究者、患者支援者など各方面からのヒアリングを行った。

 中間案では、文科省のがん研究についての現状認識として、「がんの基礎研究の質の高さと国際的な競争力については、維持し続けるべき」と、一定の評価を示している。しかし一方で、こうした基礎研究に基づいた技術開発や医療への応用は、欧米に大きく後れを取っていると強調。また、基礎研究支援に対する公的投資のあり方についても、日米間では格差が大きく、研究領域によっては中国やシンガポールに追い越されていると指摘している。さらに、2004年度から他の研究領域とは別に予算枠が設けられ支援されてきた「がん特定領域研究」が、今年度で廃止となることから、「これまで求心力のあった(文科省管轄下の)研究チームが散逸してしまい、これまでのようながん研究に対する支援が十分に行われなくなる可能性がある」としている。
 こうした現状を踏まえ、中間案では「多くの優れた基礎研究の成果を一刻も早く医療に応用する」ことが重要な任務であると強調。具体的には、▽大学等における臨床研究や橋渡し研究の充実▽国内外のがん研究動向調査・分析、政策提言等を通じて、研究方針の決定を推進するような組織の構築▽がん研究の若手臨床研究者によるネットワークの形成―などを挙げている。

 作業部会では今後、各委員から寄せられた意見や指摘を基に文言の修正などを行い、今年6月をめどに最終案を取りまとめる方針。


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